初めて関わったプロジェクトでした

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 やっと終わった......えっ、本当に? まさか......。
 と、いうのが開発が終わったときの心境でした。

 どうも、始めまして。プログラマーの「mintz」と申します。
 私が『Operation Darkness』に持つ気持ちは、他のスタッフとはちょっと違います。何故かというと、この『Operation Darkness』が初作品だからです。
 新人プログラマーとして入社し、関わった最初の仕事がXbox 360というのは幸運だと思いながらも、
「他の皆の邪魔になったらどうしよう」という緊張で眠れなかった日々は忘れられません。

 かく言う私が担当していたのはマップエディターの制作と、プランナーから上がってきたゲーム中で使われる基本データの加工・作成でした。
 Xbox 360の実機とはちょっと離れたPC上での仕事がメインとなる部分でしたが、一番の基礎になるパートなので、他の皆がXbox 360の基礎研究をしている頃から私の仕事は始まっていました。

 で、そのマップエディターの制作ですが、気が遠くなる作業の毎日でした。今思い出すと......ふっ(←会社の屋上で富士山を眺める私)。最初の頃はウィンド ウプログラミングとミドルウェアへのリンク、Direct Xのコードとが複雑に交じり合って、誰が見ても解読出来ない暗号のようなソースを作っちゃったこともありました(TT)。
 今は自分のPCのどこかに封印してますが、これが世に出ることは多分ないと思います。いや、出しません。

 その後、ある程度プレイが出来るようになって以降、デバッグをしながらデータ修正をしている時のことを思い出しても気が遠くなります。
 その頃、プレイ中にメモリが減っていき、最終的にゲームが停止するバグが発生していたんですが、その原因調査のためにメモリマップを見た時は笑っちゃい ましたね。メモリ漏れしている箇所が軽~く一万個を超えているのを見て、思わず「見なかったことにしよう! 誰か直すでしょう」と思ったことは秘密です (笑)。
 とは言え、これを放置している訳にはいかないので「ふ~、やるしかないか」と原因追求にかかりましたが、これが約二ヶ月間に渡る長い戦いの始まりでし た。プレイ中に停止する箇所のソースコードと睨み合いをしながら原因を追求し、修正場所を各担当者に通知→次の箇所をまた調べるの繰り返しで、ひたすら地 味な作業の繰り返しです。
 そして、地味だけど避けられないこの日々の末、遂にメモリ漏れが無くなり、ある日安定しているのを見た瞬間はニヤリ!と笑いました。
 本当に良かったですね。あの時、私の顔を誰にも見られなくて。

 ちなみにデバッグ作業中はDolby Digital 5.1ch対応のヘッドフォンが無かったため、音無しの状態でずっとプレイしていたんですが、マスターVer提出後、初めてスピーカーを繋げてプレイした 瞬間は感動! 感動! でした。ナレーションに始まり、コーデリアの声やBGM等々......素敵でしたね。それまでキャストの声もまったく聞いてなかったの で、ガラントの声にも驚きました。え、これってまさかあの『メタルギア・ソリッド』の人だよね、と。


 とまあ、色々と大変なこともありましたが、初めて関わった作品ということで、発売日には3枚購入するつもりです。プレイ用、保存用、プレゼント用にね!  Xbox360用に発売される日本製のゲームが少ない中で『Operation Darkness』は後悔しない選択になると思いますので、プレイヤーの皆さんは是非一度プレイしてみてください。

 それでは、また次のゲームで皆さんに会いに行きますので、お元気で~!

2008年2月

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このページは、KKが2007年10月 1日 00:00に書いたブログ記事です。

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