開発話の最近のブログ記事

ディレクターからの一言

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 え~と、ユーザーの皆様こんにちは。
 初代ディレクターがやめるときに代わりになった二代目ディレクター「M」です。

『Operation Darkness』(以下『OPD』)は、長~いプロジェクトでした。
『OPD』が動き出した当初、私は違うプロジェクトに関わっておりまして、横目で社運をかけた(←弊社社長の言)大きなプロジェクトが動いたんだなぉ、い やはや大変だなぁ等と人事のように思っておりました。まさか、その後に自分が関わるとはこの時には思ってもいなかったわけですが。

 私の関わっていた某プロジェクトが終わってから、しばらく後のこと。当時『OPD』の開発資金の一部をフォローをするためにと、新たな別プロジェクトを 受けた記憶があります。当時、その仕事を持ってきたのが、なんと初代『OPD』ディレクターの「N氏」でした。Nの本業はプロデューサーなんですよ(これ を読んでる方にはどうでもいいことですね)。
 でまあ、そのN氏ですが、会社で決められた有休を超過して、更に会社を堂々と休んでいた伝説のある人でして、その話を聞いたときには「うちの会社、有休前借できんの? すげー!」なんて思いましたね。
 まぁそれは置いておいて、とにかく一度組んで仕事してみたいと考えていた相手なので、私としては渡りに船、丁度よかったわけです。しかし仕事を受けたのはいいが、その後のN氏ときたら会社に来ないのなんのって......真面目な人は苦手だろうなぁ、あの手のタイプは。
 N氏は人当たりが良く、仕事を進める上で言ってほしいところをキチンと言ってくれる人だったので、文句はなかったんですけどね。私もN氏も楽天家でした し、仕事上のスタンスが似ているところもあったので、この組み合わせならプロジェクトが崩壊することは無さそうだと思ったので、その仕事を受けたわけで す。

 その矢先、事件が起きたのです。
 前述した別プロジェクトのゲームを製作する中、珍しく会社へやってきたN氏が、私を会議室に呼び出しての第一声は「×月で会社をやめます」でした。

 いやもう大爆笑でしたね。いやぁ今日は4月1日だっけか? っていうか、進行中の案件どうするのよ?あんた『OPD』もどうすんの?とも思いましたね。 そのまま心の中ではN氏をネックハンキングツリーですよ。そのままオチやがれ、みたいな。これが会社じゃなければ、トリプルジャーマンの刑ですよ、本当 に。三回目を投げっ放しにして交通量の多い道路へ......コラコラ。
 でもまぁ、それをある程度許せてしまう魅力がN氏にはあったわけで。何でしょうね、あれは詐欺師ですね。顔もそんな感じでしたし。

 それから数日後。朝から妙な胸騒ぎのする日でした。
 ちょっと打合せがあるからと所属セクションの上司に呼び出され、会議室に会議室に入ると『OPD』プロデューサーの「O」と「N氏」がいたわけですよ。それを見た瞬間、「あーなんだろ......全て理解できたわ~。もう帰っていいっすかぁ?」って感じでしたね。
 いやマジで、私にはN氏へトリプルジャーマンする権利が発生していると思うんですよ。使用するまで半永久的に有効ですよ。この権利。
 数ヶ月前、横を見ると始まっていた『OPD』。その時は人事だったわけです。横目でチラ見しながら「みんな心折れるなよぉ~。応援するぞ!死人は出すな よ」って感じで。それがまさに、開発が色々な意味で盛り上がっているときに自分へ降ってくるとは......V2ですよ。V2ロケットが直撃したような心境でした ね。

 そんなこんなで二代目ディレクター兼トラブルシューターに抜擢され、早一年半近く。兎にも角にもチーム全員が頑張った結果、完成まで至ったわけです。
 チーム員の皆さん、本当にお疲れ様でした。広報や営業、DTP、WEB担当の方々にも心から感謝しております。あとは一人でも多くのユーザーの方々に楽しんでもらい、満足して貰える事を期待してます。

 とまあ開発の内幕話が長くなりましたが、率直な個人的感想としては「どうせやるなら、プロジェクト立ち上げ時からやりたかったなぁ~」と、そんな感じです。
 と、言ってもCoverシステム修正バージョンのシステム設計(※以前のCoverシステムはもっと複雑かつ煩雑な設定手順だったので、途中で修正されています)やバランス調整なども行っていたので、但の管理作業だけをやっていたわけじゃなかったんですが。

 ちなみに、Coverシステムを多用した戦術で戦えば敵を倒しやすいのは勿論ですが、武器の使い分けやスキルセットをうまく活用すれば、単独ユニットでの攻撃でも敵を倒せるのでご安心を。
 なお、回復系アイテム(救護キット、鎮痛剤など)は部隊の生命線なので、敵の死体はマメに漁るのがオススメです。中にはレアアイテムや、EXステージ(隠しステージ)へと繋がるあるアイテムを隠し持っている敵がいる場合もあるかもしれませんよ~。


 ではでは、またどこかでユーザーの皆様が、私の関わったゲームに触れてくれることを心から願っています。
 あっ、これ買った人を対象に見せるブログじゃないんでしたっけ?
 ってことは、V2を知らない方もいるってことですね。そういう方は、是非『OPD』を買って遊んでみてくださいね。
 それでは!

対戦車戦闘での注意事項

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 はじめまして、デザイナーの「RA」と申します。

 私は開発も中盤も過ぎた頃からの参加組でした。その時点では既にキャラクターや背景オブジェクト等のデータはそろっていたのですが、使用しているポリゴン数の多さと表示できるキャラクター数に驚き、次世代機の可能性に胸を躍らせたものです。

 本作ではイベントシーンの構築作業に携わりました。特に実在したキャラクターが登場するシーンの製作では気を遣いました。世界的に有名なあの独裁者が登場するシーンでしたから。
 彼が人々からどのような印象を持たれているのか? 死ぬ間際は何歳ぐらいだったのか? 等々、名前は知っていてもわからない事も多かったので、資料として昔の記録映像を見たんですが、その凄惨な映像に気が滅入ってしまったことを思い出します。
 爆弾の爆発等を映像で表現する事はあっても、実際に身近で体験した事などありません。爆音で鼓膜が破れ、硝煙と死体の焼ける匂いが漂う中、体の芯まで響く爆音と振動に苛まれた兵士たちのことを考えると、今の時代に生まれて良かったとつくづく思います。

 一方、参考資料として他の会社が発売している戦争ゲームもいくつかプレイしてみたんですが、際限なくリアリズムを追求する次世代機向けソフトで再現され る戦争シーンのリアルさには、技術者として驚くと同時に、ちょっと恐怖を覚えてしまいました。よりリアリズムを増す事は、ゲームの進化の方向の一つだと思 いますが、10年、20年後のゲームはどうなっているのでしょう?


 ところで『Operation Darkness』では、そのような戦場の苛烈さを表現する一部分として、戦車や装甲車が登場しますが、それらの破壊力は半端じゃありません。戦車砲の砲 弾はマップの端から端まで届くため、遮蔽物に隠れながら進まないと直撃必至ですし、仮に直撃を受けなくても爆風の影響でダメージを喰らう仕様になっていま す。
 一方、戦車に肉迫すれば戦車砲の死角に入るので砲での攻撃を受けませんが、その代わりに車体前面機関銃の洗礼を浴びるか、最悪の場合は轢かれて死亡(※ 本作では戦車、装甲車に轢かれると、スキル「Autocure」を付けていても即死します)するので、気をつけましょう。
 これを倒すには対戦車ロケットを叩き込むか、破壊力の高いSP Attackを撃ち込むのが有効なんですが、そこでポイントになるのが距離と弾を当てる場所です。

 本作では弾を喰らった位置によってダメージ量が変化するため、戦車や装甲車を倒す際は、背面か側面を狙うのが有効です。正面からまともに戦ったのでは、 厚い前面装甲でダメージを軽減されてしまうので要注意。また、その際には相対距離も重要です。ポイントは「近すぎず、遠すぎず」。遠過ぎると弾が外れる可 能性もありますし、近すぎると敵戦車を破壊した際の爆発に巻き込まれてダメージを受けることもあるからです。
 
 ということで、今回は発売前ですが重要な攻略ポイントを紹介してみました。
 次回は、ディレクターの「M」が登場します。

 やっと終わった......えっ、本当に? まさか......。
 と、いうのが開発が終わったときの心境でした。

 どうも、始めまして。プログラマーの「mintz」と申します。
 私が『Operation Darkness』に持つ気持ちは、他のスタッフとはちょっと違います。何故かというと、この『Operation Darkness』が初作品だからです。
 新人プログラマーとして入社し、関わった最初の仕事がXbox 360というのは幸運だと思いながらも、
「他の皆の邪魔になったらどうしよう」という緊張で眠れなかった日々は忘れられません。

 かく言う私が担当していたのはマップエディターの制作と、プランナーから上がってきたゲーム中で使われる基本データの加工・作成でした。
 Xbox 360の実機とはちょっと離れたPC上での仕事がメインとなる部分でしたが、一番の基礎になるパートなので、他の皆がXbox 360の基礎研究をしている頃から私の仕事は始まっていました。

 で、そのマップエディターの制作ですが、気が遠くなる作業の毎日でした。今思い出すと......ふっ(←会社の屋上で富士山を眺める私)。最初の頃はウィンド ウプログラミングとミドルウェアへのリンク、Direct Xのコードとが複雑に交じり合って、誰が見ても解読出来ない暗号のようなソースを作っちゃったこともありました(TT)。
 今は自分のPCのどこかに封印してますが、これが世に出ることは多分ないと思います。いや、出しません。

 その後、ある程度プレイが出来るようになって以降、デバッグをしながらデータ修正をしている時のことを思い出しても気が遠くなります。
 その頃、プレイ中にメモリが減っていき、最終的にゲームが停止するバグが発生していたんですが、その原因調査のためにメモリマップを見た時は笑っちゃい ましたね。メモリ漏れしている箇所が軽~く一万個を超えているのを見て、思わず「見なかったことにしよう! 誰か直すでしょう」と思ったことは秘密です (笑)。
 とは言え、これを放置している訳にはいかないので「ふ~、やるしかないか」と原因追求にかかりましたが、これが約二ヶ月間に渡る長い戦いの始まりでし た。プレイ中に停止する箇所のソースコードと睨み合いをしながら原因を追求し、修正場所を各担当者に通知→次の箇所をまた調べるの繰り返しで、ひたすら地 味な作業の繰り返しです。
 そして、地味だけど避けられないこの日々の末、遂にメモリ漏れが無くなり、ある日安定しているのを見た瞬間はニヤリ!と笑いました。
 本当に良かったですね。あの時、私の顔を誰にも見られなくて。

 ちなみにデバッグ作業中はDolby Digital 5.1ch対応のヘッドフォンが無かったため、音無しの状態でずっとプレイしていたんですが、マスターVer提出後、初めてスピーカーを繋げてプレイした 瞬間は感動! 感動! でした。ナレーションに始まり、コーデリアの声やBGM等々......素敵でしたね。それまでキャストの声もまったく聞いてなかったの で、ガラントの声にも驚きました。え、これってまさかあの『メタルギア・ソリッド』の人だよね、と。


 とまあ、色々と大変なこともありましたが、初めて関わった作品ということで、発売日には3枚購入するつもりです。プレイ用、保存用、プレゼント用にね!  Xbox360用に発売される日本製のゲームが少ない中で『Operation Darkness』は後悔しない選択になると思いますので、プレイヤーの皆さんは是非一度プレイしてみてください。

 それでは、また次のゲームで皆さんに会いに行きますので、お元気で~!

 こんにちはー。 
 主にドイツ側BGMを担当したサウンド担当「KT」です。
 
 元々、第二次大戦物に特には興味がない私(特に航空機。中島飛行機では働いたことのない祖父の影響)にとって、第二次大戦物は初めてのやるネタです。
 Xbox360という開発環境はもちろん初めてですし、テンションは上がりましたよ。ええ。とはいっても開発環境変われども、それで四苦八苦したと言えばSくらいなものですが(笑)。

 BGMを制作するにあたって行ったのは、まずプロデューサーから色んな映画のサウンドトラックを押し付けられ、それと共に受けたオーダーを自分なりに解 釈する作業でした。ハンス・ジマー、エンリオ・モリコーネ、ラロ・シフリン、ジョン・ウィリアムス、アルフレッド・ニューマン、ハリー・グレッグソン・ ウィリアムズ、ジョン・バリー、ジェームズ・ホーナー、アラン・シルヴェストリ、クラウス・ドルディンガー......等々、映画音楽家の巨匠たちが作曲したCD を前に、「こんな雰囲気で、いい感じでよろ!」と言われ、途方に暮れたものです(笑)。
同時にサウンドディレクターのSが考えるBGM構成を聞いたりしながら、ラフスコアの作成にも入りました。
 この頃、参考資料としていろいろな戦争映画のDVDも観させてもらっていたのですが、Sさん超お気に入りDVDの一枚を無くしちゃってしまい......あれから2年近く経ちますが、未だそのネタでゆすられる事が度々ありガクブルです。


 閑話休題。
 先日の記事にも記載していましたが、連合軍とドイツ軍のBGMを担当分けするということは最初から決まっていた訳ではなく、実際は2人で順々に制作していくという方法で行っていました。
 ですが、この方法だと纏まりが悪く、ある時、Sがメインテーマを作るにあたってコンペ(実際は3人しかいないんですが)らしきものを開き、その結果、3人各々が個別にパートを分けて曲を描くという現在のスタイルに落ち着いたわけです。
 その後、Sは効果音や環境音の制作が慌しくなってきたため一部作曲を断念しましたが、とりあえずこの制作スタイルに落ち着いた結果、2つのメインテーマ が出来ました。ゲーム中への実装にあたっては、当初はテーマAの曲で行く路線だったんですが、Sの提案で出来上がったこの2つのメインテーマを持つことに なり、自分の曲も採用される事になりました。
 けれども、その曲自体はゲーム中のどこにも入ってません(笑)。
 実際は、そのボツになった曲は軸として、他の曲中にちょこちょこと散りばめられています。完全なアレンジ版がエンディングで流れますので、是非クリアして聴いて欲しいです。聴けない場合もありますが(笑)。

 また、個人的なBGMに関してのこだわりは、戦闘パートとシナリオパートとの区別でした。
 これは昨日の記事にもあったように当初からの方向性として確定していましたが、その中でも戦闘シーンでのBGMはシナリオパートのオーケスラ的楽曲とは異なり、ゲームプレイ中のテンポを良くする「ノリ」を出す事が最優先事項として設定されていました。
 最初はこの線をあまりイメージ出来なくて、本格制作に入る前からいくつかの曲のスコアを描いていたんですが、その頃に作ったものは大体没ってましたorz
 未完の曲も含めて大体40~50曲は描きましたけど、半分くらいは没になっています(泣)。「あまり描いてねーじゃねーか!」と思われるかもしれませんが、結構悩みながらの作曲だったのでご勘弁下さい。
 一方、効果音(主にSP系)の制作にも携わりましたが、そちらの作業に関しては大概をSに投げっ放し状態で、5.1ch用に作り直してもらったりと色々いじってもらってました。


 そんなこんなで2年近く、この『Op@eration Darkness』に費やしてきましたが、学んだ事は多々あったと思います。始めた頃はまだ1年ちょいのペーペーだった自分が、終わってみたら3年目。で、もうすぐ4年目です。
 皆さんがこのゲームのBGMを何気なく口ずさんでくれれば、いや、頭の片隅にでもこびり付けて頂ければ幸いです。
 もちろん、ゲームの方も楽しんで下さい!

 ユーザーの皆さん、こんにちは。
 主に連合軍側BGMの制作を担当した「とまぞぉ」です。

 今回のプロジェクトでは前述したように、ストーリー中で連合軍が関わるパートの BGM全般と戦闘用BGMの一部を担当しました。元々、第二次大戦物や戦争ものが分からない私(特に航空機。中島飛行機で働いていた祖父の影響は微塵もな し)でしたが、そんな中、企画書をプロジェクト開始時に見たときは「久しぶりに大きな仕事に関われるなー」とワクワクしたものです。


 さて、今回のBGM作曲にあたってのコンセプトは明快でした。
 劇中(ストーリーが進行するパート)ではオーケストラ的、戦闘中のパートはゲーム音楽的にする。この二本柱が『Operation Darkness』での作曲における基本コンセプトです。
 もともと「ピコピコ」な電子音が大好きちゃんな私です。パソコンのFM音源から見よう見まねで「ピコピコ」し始めたワケで、親には「そんなにピコピコが好きならピコピコになっちゃいな」などと意味不明なことを言われてました。
 そんな私ですから、オーケストラなんて大それたものは初めてで......それはそれは苦労しました。楽器の名前や編成から学びなおし、どういう音が出て、重ね るとどういう雰囲気になるのか?試行錯誤しながらの作曲でした。また、それが出来るようになっても何か違うんです。そう「クラシック」と「映画(的な)音 楽」は、また違うものだったのです。
 ということで、いろいろと解るまで結構時間がかかりましたし、いまでも解ってないかもしれません(笑)。つーか、作曲するんなら覚えておけ的な感じですね。まあその甲斐あって出来上がったので、実際のBGMはプレイヤーの皆様に聴いて判断していただくとして......。

 このゲームでは作品の世界観が独特というか、いままでに作ったことのない世界観だったので、イメージ的にも苦労しました。何回もラフスコアを書き直し、 ああでもない、こうでもないと悩んだ末に膨大なラフの量になっていました。ゲーム中に収録されている曲は、その過程で生き残った曲たちですから、イイ感じ で作品に溶け込んでいると思ってます。
 そんなこんなでこの作品がターニングポイントとなって、私の作る音楽がいい意味で変わりそうです。もちろん、いままで培ってきた「ピコピコ」は忘れたくないですが。

 特にポイントを挙げると、主題(※オープニングムービーで使用)のメロディは、ゲーム中の複数の場面で、いろいろなアレンジで出てきます。主題のメロディは、個人的にとても気に入っていて、ここ数年の私のベストワークかと思います。
 後半には、ピコピコ+オーケストラ+クワイヤ(合唱)という、ラーメンで言ったら「全部入り」的な曲も登場しますので、プレイヤーの皆さんには是非ゲームを進めて聴いていただきたいです。

 ......嗚呼、全楽曲入りのサントラ出て欲しいなぁ。

シーン担当のひとこと

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 はじめまして。デザイナーの「Komachu」です。
 本作では主にサポート役でしたが、環境エフェクトやシーンムービーの制作に携わらせていただきました。
 シーンムービー制作は本当に苦難の連続でした......背景のポリゴン同士のチラつきを無くすのに徹夜で検証したり、カメラワークやエフェクトなどの修正期間 が大幅に延びてしまったりと、1シーンのムービーを制作する事がいかに大変な事なのかを改めて実感しました(他社のシーンムービー制作者は本当に凄いと思 う...!)。

 一方、環境エフェクトの方は、某モンスター狩りのゲームを参考にして作りました。こちらの作業は順調に進みましたね。ひょっとして、自分はエフェクト関連の作業も向いているんではないかと......新たな発見もできました!
 本作の開発に携わる事によって、本当に多くの事を学ぶ事が出来ました。次世代機の開発は幾つもの困難もありましたが、本当に面白かったデス!

 ところで予断ですが......個人的に私は戦争映画はあまり観ないのですが、『地獄の黙示録・完全版』と『プライベート・ライアン』は好きですねッ♪ ストーリーがハッキリしている映画が好きなのカモしれません。まァ映画は何でも観るようにしておりますが...。

 それでは、Xbox 360をお持ちのユーザーには『Operation Darkness』を是非ともご購入して楽しく遊んでいただけたら、開発者としてはとても嬉しい限りですッ! 『Operation Darkness』を何卒宜しくお願い致します。

対戦車ライフル最強!

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 ユーザーの皆様方、お疲れ様です(何が?)。
 プログラマーの「K」と申します。本作では主にスクリプト制御関係を担当してました。

 他の方々も仰ってますが、Xbox 360は良いハードですよね。
 ただ、Xbox 360って本体に完全な電源OFFのスイッチって無いんですよね。所持されているユーザーの皆様ならご存知かと思いますが、正面の電源ボタンでOFFにし てもトレイ開閉ボタンを押すと電源が入りますし。いちプレイヤーとしては、この電源周りの仕様に戸惑ったことが多々ありました。
 具体例を挙げると、開発中にエラーが出たので再起動......してもエラーが直らない。何度やってもXbox 360のロゴすら出てこないで電源ボタンの周りが赤く点灯。おかしいな?どうして治らないんだ?などと悩んだ挙句、電源ケーブルを一旦引っこ抜いて刺し直 して再起動すると、めでたく復帰。というのに気付くまで時間を要したのも、今では良い思い出です。


 それはさておき、話を変えて私がこのゲームでのお気に入りの点を、今回はご紹介します。
 それは、とあるステージに出現する敵兵が持っている「シモノフ対戦車ライフル改」です。
 このライフル、本来はソビエト軍が第二次大戦中に使用した対戦車ライフルで、かの映画『ルパン三世/カリオストロの城』でも次元が使用していました。
 ゲーム中で出てくるこの武器は、ドイツ軍がソビエト軍から鹵獲した後にカスタム化した...という設定で、実在のものより銃身が短くされていますが、それでもゲーム中に登場する武器の中では最上級の重量を誇り、とても重いため運用が難しい代物です。
 しかし、それを補って余りある威力と射程が魅力的!なのです。

 その威力がどれほどのものかと言いますと、この対戦車ライフルでCover Ambush、またはCover Attackをかけると、近寄ってくる敵兵を次々と撃ち殺して死体の山を築き上げるほど。プレイヤーキャラクターのレベルが上がって総攻撃力が上がると、 重装甲を纏った機甲兵や軽装甲車すら一撃必殺で殺害し、そのうえ開発段階では樹木すらも一撃で破砕し、その背後にいる敵兵も一緒になぎ倒してしまうという 威力でした。
 敵兵たちが樹林の中を突っ切ってくると流れ弾が射線上にある樹木をなぎ倒し、林を切り開き、遮蔽物の無くなった敵兵を次々と吹っ飛ばしていく......その光景に心奮われたものです。
 最終的に調整されたマスターVerでは随分マイルドな威力となりましたが、それでも十分な威力です。重いからと投げ出さないで使ってやって下さい。使い方次第では、困難なステージも楽にクリアできるようになりますよ。

 と、今回はここまで。稚拙な文章にお付き合いいただき有難うございました。
 次回はデザイナーの「Komachu」がお届けします。

 こんにちは、皆さん。ネットワークプログラム担当のHです。
 最後の男(プログラマ)として、開発七ヶ月目にしてこのプロジェクトに配属されました。

 ここに配属される前は、PlayStation 2で某社下請けのミニゲームを作ってまして、なんといいますか、他のプラットホームに移るなんて久しぶりだったので、あれですね、小学校で学年が上がってクラスメートが変わったような気分でした。

 同業者の方ならわかると思いますが、PlayStation 2はリトルエンディアン、Xbox 360はビッグエンディアン。最初のうちは開発機がないのでPC上でダミークライアントを作っていたんですが、いざ360上に持ってくると動かない (笑)。まぁごもっともなんですが、最後にビッグエンディアンを触ってから10年近く経ってるので、なんともノスタルジックな新鮮さを味わうことができま した。例えるなら中学校の同級生の結婚式に行って「デフォルトだよね」とか言って、一般との言語体系の違いを感じるみたいな? ちょっと違うか。

 配属当初の開発光景はある意味面白いもので、キャラクターがバグで金色に光っていたり、直立不動のポーズでキャラクターがフィールドを走り回ってたりし てました。当時のROMが手元にあるので、折を見て再生しては「あー。思えばよくここまで作ったなぁ」なんてことを考え、ちょっとだけやる気を回復しては また作業に戻るの繰り返しでした。

 こうして開発が終わってみて数ヶ月経ちますが、現在は別のハードに移ってまったく趣の違うゲームを作ってます。違うプラットフォームで作業するとわかるんですが、Xbox 360は今思うととても開発のしやすいハードだったんだなとしみじみ思えてきます。
 そんなことも踏まえ最近のゲーム情勢を見てると、既存のハードコアなゲームファンはXbox 360に流れるのかな?なんて気が個人的にはしています。

 そんなこんなで、数々の殺伐としたオンライン対戦可能ゲームを発売している Xbox 360の中でも異色なまでにマッタリとしたオンライン協力プレイが楽しめる本作ですが、プレイヤーの皆様にはボイスチャットしながらのマッタリオンライン プレイを楽しんでいただけると幸いです。

デザイン関連の四方山話

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 こんにちは。デザイナーの「SK」です。
 今回のプロジェクトではモデリングからモーション調整まで、幅広く担当しております。
 今作は当社で初めてのXbox 360タイトルということで、それ以前のPlayStation 2等のプラットフォームと比べて表現力が大幅に増した分、するべきことも大幅に増え、あまりの物量に辟易しながらも濃厚な経験をさせて頂きました。
 苦労話は沢山ありますが"なんたらマップの境界がどうたら"とか専門用語を羅列しても退屈かと思いますので、ここでは『Operation Darkness』作品中の世界観やデザインやらについて語ろうかと思います。


 このゲームは第二次大戦を扱ったゲームのため、戦時中の服装や装備品が数多く登場します。その中でも民族的、宗教的対立をバックボーンの一部としている戦争ものには多い事ですが、ゲーム上デザイン的に不適切とみなされるものがいくつかあります。
 代表的なものと言えばハーケンクロイツ(鉤十字)のマークでしょうか。日本で寺院のシンボルとして馴染み深いマークに似ていますが、ドイツではこれは禁 忌とされています。スワティカとも呼ばれるこのマークは非常に規制の厳しいシンボルの為、開発初期の段階で変更され、ゲーム中では腕章等の鉤十字は鉄十字 章として表現されています。
 このように、本作は現実をベースとしていますが、所々に実際の歴史上の光景とは異なる箇所があります。それらを見ながらプレイするのも面白いかもしれません。

 また、このゲームは、第二次世界大戦という史実を再現しながらも、オカルトという香辛料が盛り込まれています。そのため登場するユニットも現実とは違う架空のキャラクターが含まれていますが、ゲームとしてバランスを取る為にデザインが若干変更される場合がありました。
 一例を挙げると、初期デザインの骸骨兵は右手にブロードソード、左手にMP40を持っていたのですが、弾丸が当たりにくいうえに遠近両方共に攻撃力が高 く、おまけにSP Attackも使ってくるという凶悪ぶりで、あまりにも強すぎるためゲームオーバーになるテストプレイヤーが続出。レベルデザイン担当の判断で、最終的な 装備はソードのみに変更されました。
 個人的には銃で攻撃してくる骸骨も好きだったのですが、これを実装していたら発売後は阿鼻叫喚になっていたかと思います(笑)。

 他にはゲーム中では後半になると敵側に魔術を使う兵士が出てきます。この魔術兵も当初はメガネを掛けた不気味なデザインでしたが、3Dモデルとの兼ね合いを調整した結果、現在のデザインに落ち着いております。
 こいつらは文字通り魔法(のSP Attack)を使う兵士な訳ですが、その魔法の威力たるや凄まじく、シミュレーションゲームに慣れたプレイヤーの皆さんでも苦戦されることと思います。
 しかし、何しろ魔法というのは未知の力ですから、どういう原理でそのような技が使えるかは例え開発者でも解りません。モーション作成にあたり、その不思 議なパワーを動作で表現するにはどうしたら良いだろう?と苦心したのを覚えています。ゲーム中の魔術兵にとらせるポーズと同じ姿勢を、実際に自分でとって みて「出始めは太極拳ぽく」とか「ここは腕クロスした方がカッコよくね?」などと意見を出し合って作りました。

 もちろん、敵がオカルト的必殺技を操れるのですから、味方もそれに対抗する技を覚える事が出来ます。その代表的なものが、天からの怒り『神の手』です。 これらの技(「ハンマー・トゥ・フォール」「アイゼンファウスト」の二つです)のデザインを良く見るとルーン文字ぽいのが描かれてますが、これは二つの必 殺技がそれぞれ、北欧神話の神々をイメージしているからです。
"戦争なんてしていると神様に叱られるよ?"という、世界戦争に対するアンチテーゼが如実に表現されているものと思っていただけると幸いです。

 最後になりますが、私からのゲームのアドバイスをひとつ。
 戦場において軍医は重要です。このゲーム中で登場する味方プレイヤー側の軍医はハーバード・ウェスト一人だけなので、死なないように大切に扱いましょう。

 はじめまして、本作で2Dグラフィックパーツ周りの全般を担当しました「meguro」と申します。
 担当していた作業が終了して、気がつけば季節も変わり目の今日この頃、ユーザーの皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
『Operation Darkness』の制作中は色々なことが有ったのを思い出しますが、とりあえず今回は一番思い出深いゲームプレイの話をさせていただきます。


 本作の製作中はバランス調整のため幾度と無くテストプレイを繰り返してきましたが、人によってプレイスタイルが大きく異なっていたのが印象的でした。
 基本ルールを設定したプロデューサーとプランナー陣はゲームデザインを完全に把握しているため、Coverシステムを多用して安全かつ堅実なプレイをし ていましたし、あるプランナーは対戦車ロケットを味方全員に一本ずつ装備させてトリガーハッピー気味に何でも吹き飛ばしていました。その一方、あるデザイ ナーはシンシアとルイス、エドワードに狙撃銃を装備させて遠距離から敵をチクチク殺していますし、別のプログラマーはそこら中に地雷を設置して爆発させま くっていたり......と、本当に人によっていろんな戦い方をしていました。

 そんな感じで各人ともプレイスタイルは異なっていたわけですが、自分は「ナイフ一本だけ装備して敵に突撃」が一番好みのプレイスタイルでした。
 この装備だと遠距離からの攻撃はできませんが、その代わりに高速で動くこと(=行動順番が回ってくる回数が多くなる)が出来ます。そのため、敵の弾を掻 い潜りながら敵を倒す→強力な武器は敵を倒してから奪う→弾が無くなったら武器を捨ててまた奪う......という、シルベスタ・スタローン演じるランボーになっ たような気分で、燃えてプレイすることができました。

 また、この戦法は対ポス戦でも有効です。特にボスクラスの敵の周りに三人の味方キャラを配置して各員にナイフでCover Attackをかけておき、他のユニットで攻撃すると、Cover Attack待機中のキャラが連続して囲んだ相手を切り裂きます。これは決まるとかなり気分爽快でした。

 自分はこの様なプレイスタイルでゲームをプレイしていましたが、他にも色々な個性的な戦術が楽しめるゲームに仕上っているかと思いますので、色々と戦い方を練って試していただければ、よりこのゲームを楽しめるかと思います。

 それでは皆様、発売まであと少しなので期待してお待ち下さい。

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◆『OPD』製作チームよりのお知らせ

 現在、メールなどにてユーザーの皆様からお問い合わせをいただいておりますマーケットプレースでのダウンロードコンテンツ配信ですが、現在のところMicrosoftのご担当者様と打合せのうえ、一部DLCの承認プロセスに入っております。今後の予定としては、

■予告編ムービー#1......9月下旬頃に配信開始予定
■ゲーマーアイコンセット1(5枚入り)......10月上旬頃に配信開始予定
■ゲーマーアイコンセット2(5枚入り)......10月上旬頃に配信開始予定
■ゲーマーアイコンセット3(5枚入り)......10月上旬頃に配信開始予定
■ゲーマーアイコンセット4(5枚入り)......10月上旬頃に配信開始予定
■Blood Packテーマ1......10月上旬頃に配信開始予定
■Blood Packテーマ2......10月上旬頃に配信開始予定
■ドイツ軍テーマ......10月上旬頃に配信開始予定
■コーデリア テーマ......10月上旬頃に配信開始予定

となっております。
承認プロセス完了後、正式な日程を公式WEBにて告知いたしますので、ユーザーの皆様、いましばらくお待ちいただけますよう、お願いいたします。

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