開発話: 2007年10月アーカイブ

ディレクターからの一言

|
 え~と、ユーザーの皆様こんにちは。
 初代ディレクターがやめるときに代わりになった二代目ディレクター「M」です。

『Operation Darkness』(以下『OPD』)は、長~いプロジェクトでした。
『OPD』が動き出した当初、私は違うプロジェクトに関わっておりまして、横目で社運をかけた(←弊社社長の言)大きなプロジェクトが動いたんだなぉ、い やはや大変だなぁ等と人事のように思っておりました。まさか、その後に自分が関わるとはこの時には思ってもいなかったわけですが。

 私の関わっていた某プロジェクトが終わってから、しばらく後のこと。当時『OPD』の開発資金の一部をフォローをするためにと、新たな別プロジェクトを 受けた記憶があります。当時、その仕事を持ってきたのが、なんと初代『OPD』ディレクターの「N氏」でした。Nの本業はプロデューサーなんですよ(これ を読んでる方にはどうでもいいことですね)。
 でまあ、そのN氏ですが、会社で決められた有休を超過して、更に会社を堂々と休んでいた伝説のある人でして、その話を聞いたときには「うちの会社、有休前借できんの? すげー!」なんて思いましたね。
 まぁそれは置いておいて、とにかく一度組んで仕事してみたいと考えていた相手なので、私としては渡りに船、丁度よかったわけです。しかし仕事を受けたのはいいが、その後のN氏ときたら会社に来ないのなんのって......真面目な人は苦手だろうなぁ、あの手のタイプは。
 N氏は人当たりが良く、仕事を進める上で言ってほしいところをキチンと言ってくれる人だったので、文句はなかったんですけどね。私もN氏も楽天家でした し、仕事上のスタンスが似ているところもあったので、この組み合わせならプロジェクトが崩壊することは無さそうだと思ったので、その仕事を受けたわけで す。

 その矢先、事件が起きたのです。
 前述した別プロジェクトのゲームを製作する中、珍しく会社へやってきたN氏が、私を会議室に呼び出しての第一声は「×月で会社をやめます」でした。

 いやもう大爆笑でしたね。いやぁ今日は4月1日だっけか? っていうか、進行中の案件どうするのよ?あんた『OPD』もどうすんの?とも思いましたね。 そのまま心の中ではN氏をネックハンキングツリーですよ。そのままオチやがれ、みたいな。これが会社じゃなければ、トリプルジャーマンの刑ですよ、本当 に。三回目を投げっ放しにして交通量の多い道路へ......コラコラ。
 でもまぁ、それをある程度許せてしまう魅力がN氏にはあったわけで。何でしょうね、あれは詐欺師ですね。顔もそんな感じでしたし。

 それから数日後。朝から妙な胸騒ぎのする日でした。
 ちょっと打合せがあるからと所属セクションの上司に呼び出され、会議室に会議室に入ると『OPD』プロデューサーの「O」と「N氏」がいたわけですよ。それを見た瞬間、「あーなんだろ......全て理解できたわ~。もう帰っていいっすかぁ?」って感じでしたね。
 いやマジで、私にはN氏へトリプルジャーマンする権利が発生していると思うんですよ。使用するまで半永久的に有効ですよ。この権利。
 数ヶ月前、横を見ると始まっていた『OPD』。その時は人事だったわけです。横目でチラ見しながら「みんな心折れるなよぉ~。応援するぞ!死人は出すな よ」って感じで。それがまさに、開発が色々な意味で盛り上がっているときに自分へ降ってくるとは......V2ですよ。V2ロケットが直撃したような心境でした ね。

 そんなこんなで二代目ディレクター兼トラブルシューターに抜擢され、早一年半近く。兎にも角にもチーム全員が頑張った結果、完成まで至ったわけです。
 チーム員の皆さん、本当にお疲れ様でした。広報や営業、DTP、WEB担当の方々にも心から感謝しております。あとは一人でも多くのユーザーの方々に楽しんでもらい、満足して貰える事を期待してます。

 とまあ開発の内幕話が長くなりましたが、率直な個人的感想としては「どうせやるなら、プロジェクト立ち上げ時からやりたかったなぁ~」と、そんな感じです。
 と、言ってもCoverシステム修正バージョンのシステム設計(※以前のCoverシステムはもっと複雑かつ煩雑な設定手順だったので、途中で修正されています)やバランス調整なども行っていたので、但の管理作業だけをやっていたわけじゃなかったんですが。

 ちなみに、Coverシステムを多用した戦術で戦えば敵を倒しやすいのは勿論ですが、武器の使い分けやスキルセットをうまく活用すれば、単独ユニットでの攻撃でも敵を倒せるのでご安心を。
 なお、回復系アイテム(救護キット、鎮痛剤など)は部隊の生命線なので、敵の死体はマメに漁るのがオススメです。中にはレアアイテムや、EXステージ(隠しステージ)へと繋がるあるアイテムを隠し持っている敵がいる場合もあるかもしれませんよ~。


 ではでは、またどこかでユーザーの皆様が、私の関わったゲームに触れてくれることを心から願っています。
 あっ、これ買った人を対象に見せるブログじゃないんでしたっけ?
 ってことは、V2を知らない方もいるってことですね。そういう方は、是非『OPD』を買って遊んでみてくださいね。
 それでは!

対戦車戦闘での注意事項

|
 はじめまして、デザイナーの「RA」と申します。

 私は開発も中盤も過ぎた頃からの参加組でした。その時点では既にキャラクターや背景オブジェクト等のデータはそろっていたのですが、使用しているポリゴン数の多さと表示できるキャラクター数に驚き、次世代機の可能性に胸を躍らせたものです。

 本作ではイベントシーンの構築作業に携わりました。特に実在したキャラクターが登場するシーンの製作では気を遣いました。世界的に有名なあの独裁者が登場するシーンでしたから。
 彼が人々からどのような印象を持たれているのか? 死ぬ間際は何歳ぐらいだったのか? 等々、名前は知っていてもわからない事も多かったので、資料として昔の記録映像を見たんですが、その凄惨な映像に気が滅入ってしまったことを思い出します。
 爆弾の爆発等を映像で表現する事はあっても、実際に身近で体験した事などありません。爆音で鼓膜が破れ、硝煙と死体の焼ける匂いが漂う中、体の芯まで響く爆音と振動に苛まれた兵士たちのことを考えると、今の時代に生まれて良かったとつくづく思います。

 一方、参考資料として他の会社が発売している戦争ゲームもいくつかプレイしてみたんですが、際限なくリアリズムを追求する次世代機向けソフトで再現され る戦争シーンのリアルさには、技術者として驚くと同時に、ちょっと恐怖を覚えてしまいました。よりリアリズムを増す事は、ゲームの進化の方向の一つだと思 いますが、10年、20年後のゲームはどうなっているのでしょう?


 ところで『Operation Darkness』では、そのような戦場の苛烈さを表現する一部分として、戦車や装甲車が登場しますが、それらの破壊力は半端じゃありません。戦車砲の砲 弾はマップの端から端まで届くため、遮蔽物に隠れながら進まないと直撃必至ですし、仮に直撃を受けなくても爆風の影響でダメージを喰らう仕様になっていま す。
 一方、戦車に肉迫すれば戦車砲の死角に入るので砲での攻撃を受けませんが、その代わりに車体前面機関銃の洗礼を浴びるか、最悪の場合は轢かれて死亡(※ 本作では戦車、装甲車に轢かれると、スキル「Autocure」を付けていても即死します)するので、気をつけましょう。
 これを倒すには対戦車ロケットを叩き込むか、破壊力の高いSP Attackを撃ち込むのが有効なんですが、そこでポイントになるのが距離と弾を当てる場所です。

 本作では弾を喰らった位置によってダメージ量が変化するため、戦車や装甲車を倒す際は、背面か側面を狙うのが有効です。正面からまともに戦ったのでは、 厚い前面装甲でダメージを軽減されてしまうので要注意。また、その際には相対距離も重要です。ポイントは「近すぎず、遠すぎず」。遠過ぎると弾が外れる可 能性もありますし、近すぎると敵戦車を破壊した際の爆発に巻き込まれてダメージを受けることもあるからです。
 
 ということで、今回は発売前ですが重要な攻略ポイントを紹介してみました。
 次回は、ディレクターの「M」が登場します。

2008年2月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29  

タグクラウド

このページについて

このページには、2007年10月以降に書かれたブログ記事のうち開発話カテゴリに属しているものが含まれています。

前のアーカイブは開発話: 2007年9月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。