西暦2011年1月11日 火曜日――

羽田空港を飛び立った小型旅客機CRJ110「HAL18便」は、『冬川こころ』を乗せ、
一路日本列島の最北端「稚内」を目指していた。

しかし、同機は原因不明のトラブルに巻き込まれ、雪深い山脈に墜落してしまう。
九死に一生を得たこころ達4名だが、新たな脅威が彼女らを襲う。

――急転する天候・寒さ・暗闇・飢え・怪我……。

そんな中、発見される驚異の事実。「7月4日」付けの新聞 ――なぜ未来の新聞が!?

その記事には"旅客機墜落事故の乗員乗客は、ゆにを除いて全員死亡"とあった。
3人の死亡原因は墜落そのものではなく、雪崩事故。

雪崩の発生日は、6日後の1月17日。

誰かの悪戯?でも、何のために……?

もし、この新聞が本物だとしたら、予言?
彼女らは死んでしまうというのか……。
死へのカウントダウンは、すでに始まっている。

こころ達は、この人里離れた酷寒の地から無事脱出することができるのだろうか?

この舞台に登場するキャラクターは、こころ、黛、黄泉木、ゆにの4名。

そして、もうひとつの舞台――
日本海に浮かぶ絶海の孤島「青鷺島」。

そこには周囲を高い壁に囲まれた閉鎖施設があった。
「スフィア」という名のその施設は「ある目的」のために建てられたものであった。

ある日、スフィアの時計台からひとりの男性が転落する。
その男性というのが、もう一方の主人公『優希堂悟』だった。
転落の原因は不明……。

その後、幾度となく悟は身の危険にさらされる。
どうやら何者かに命を狙われているようだが、誰かに殺されるような身に覚えは悟にはない。

スフィアには他に3名の滞在者がいる。逆に言えば、悟を除けば彼女らの姿しかない。

もしや……

いや、それしか考えられない。犯人は、この中に、いるのか?

スフィアの門は固く閉ざされている。逃げ出すことは出来ない。
悟は何としてでも生き延びるしか、犯人を突き止めるしか、道は残されていない。

この舞台に登場するキャラクターは、悟、穂鳥、内海……そして、ゆにの4名。

なぜか、ゆにはここにもいるのだ。 ここに1枚のテラバイトディスクがある。
ディスクには膨大な量の情報――テキスト・画像・動画――が収録されているのだが、
その中に意味深な1文が含まれていた。
『楠田ゆには存在すべくして存在する』

どういう意味なのだろうか? ゆにとはいったい何者……?

飛行機事故により、酷寒の地に取り残されたこころ達。スフィアで、命を狙われ続ける悟。

だが…… ふたりに降りかかる災厄は、それだけではなかった。
『人格交換』――互いの意識(人格)が時空を越え、頻繁に入れ替わってしまうのだ。

その瞬間、こころは悟の肉体に乗り移り、逆に悟はこころの肉体に乗り移る。
またある瞬間には、元通りに。

そして再び、入れ替わるふたり。

肉体と乖離して、彷徨い続ける意識と記憶。
それは、いつ起こるとも知れないし、いつ終わるとも知れない。
そもそも……なぜ、このような現象が起きてしまったのかさえ、わからない。

果てしなく続く常軌を逸したその出来事は、窮地に立たされたふたりを、
さらなる混乱へといざなっていく。

まさに、無限の悪夢……。 交差するふたつの意識。 こころの、悟の、運命は?

ふたつの舞台で繰り広げられる物語の行く末は?

隠された謎が明らかになった時、現われてくるモノ。
驚愕のクライマックスが、そこには待っている……。

 
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