●目次

  vol.1     軍服プロデューサーS(以下「プS」)叫ぶ! 編  
  vol.2     シンプルライフは蜜の味 編  
  vol.3     平和への礎 編  
  vol.4     感涙に咽ぶ60年目の師走 編  




































プS: アハツゥング! 諸君! ついに時は来た!
民間人M: (時は来た…ぷっ) Sさん、いきなりなんですか? 軍服なんか着ちゃって。
プS: ふふふ、もうすぐ完成するのだよ、例の新兵器が!
民間人M: 新兵器?…ああ、あの戦車の事ですね。
プS: そう「WORLD TANK MUSEUM for GAME 東部戦線」がついに完成するのだ! しかも、今回の作品は従来のSLGとは、一味違うぞー!
民間人M: ほうほう、どんな味が?
プS: 従来のSLGは、どんどんシステムが複雑になるばかり!本来の遊ぶべきミリタリーマニアでさえ、手を出し難いモノになってしまたのだ。だがしかし! 本作は、システムの簡略化に重点を置いておる! さらに、第2次世界大戦の雰囲気を濃く表現したストーリーにそって展開するS・RPGとして制作したのである! すなわち、手軽に遊べるミリタリーS・RPGなのである!
民間人M: 口当たりがよくなったって事ですね。でも、システムを簡略化するとシミュレーション性が落ちませんか?
プS: バカモノ! そんなに甘くは無いわ!
民間人M: え、甘くなったんじゃないの? 酸っぱくなったの?
プS: 味覚で判断するなーっ! まあ、細かい事は気にしないでよい…シミュレーション性の話に戻るが、決してシステムの複雑さとシミュレーション性は比例しないのである。これは昔のボードSLGを見れば一目瞭然! 実は…単純化にこそ、SLGの本質が隠されているのだ!
民間人M: ほう? 本質ですか?
プS: そもそもミリタリー系SLGは物理シミュレーション等とは違い、ユニット性能を比べ詳細な数値で勝敗を争うというモノではないのである。そのような事象を簡略化し、部隊の運用(作戦・戦術)を再現するものなのである!
民間人M: つまりシステムがシンプルなほうが、運用面をリアルに楽しめるって事ですね。じゃあ、このゲームでは何がシンプルで、何がリアルなの?
次回【シンプルライフは蜜の味 編】へ続く

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前回のあらすじ−
突如現れた謎の軍服男。その正体は、東部戦線のプロデューサーSであった。
本作の特徴を力説する軍服プロデューサーS(以下、軍P)。民間人M(以下、民M)との尋常ならざる問答が幕を開けたのであった。
民M: つまりミリタリー系SLGはシステムがシンプルなほうが、運用面をリアルに楽しめるって事ですね。じゃあ、このゲームでは何がシンプルで、何がリアルなの?
軍P: まず、移動と攻撃はどちらか一つ!
民M: えーっ! じゃあ、敵に近づけないんじゃ?
軍P: ボードSLGでは普通の事なのだよ。実際の戦闘の手順(プロセス)を細分化すると、実はこうなるのだ! これは特に戦術級SLGとしては重要なポイントである。たったコレだけの事で、最近のゲームで流行りの迎撃など面倒な特殊ルールが不要になるのだ。それに、基本的に第2次世界大戦時の戦車は性能が低く、全力で移動しながらの行進間射撃で、敵戦車を撃破するのは不可能に近いのである! 基本は止まって撃つ! これが真の戦車戦なのである!
民M: まぁ、特殊ルールを覚えなくてもいいっていうのは、遊びやすいですね。それにしても、なんだか妙な言い切り口調になってきましたね。
軍P: さらに視認システム(LOS)、つまり障害物の向こうは見えないので撃てないという当然のルールだ! そして距離による命中率と威力の低下、各戦車の正面/側面/後面の装甲の違いの再現。戦術級としては大事な要素である!
民M: あー、なるほど! 確かにその辺りリアルですね。でも、今回のゲームはHP制ですよね。戦車の装甲って貫徹したらおしまいじゃないの?
軍P: 装甲が貫徹されたら、その戦車は必ず撃破……そんな訳あるかぁ! そりゃ、装甲が貫徹されたら大ダメージではある! しかし、徹甲弾は爆発する砲弾ではない。つまり損害は出るが撃破を逃れる場合もあるのだ!
民M: だったらHPの高い戦車には怖くて立ち向かえないよう!
軍P: 戦車戦がそんな単純な訳あるまい! HPを大幅に減らせなくても、つまり装甲を貫徹できないような命中弾でも、照準器が故障したり、キャラピラが外れたり、砲塔が廻らなくなったり、そのような追加ダメージが生じる事もある。その蓄積により戦闘能力を奪われる場合も多いのだ! もちろん、本作でもこのあたりの追加ダメージは再現しているぞ! それを考えればHP制の方が正しいのだ!
民M: それってちょっと複雑になってる?
軍P: それが違うのだよ。操作や基本ルールはターン/ヘクス制と思いっきり簡略化し、プレイアビリティを極限まで向上させておる。その代わり、障害物/射程/射界/部分損傷といった今まで無視されてきた重要な戦術要素の再現に注力したのだ!
民M: つまり、ルールと操作は簡単だけど、戦術や運用といった軍事の目に見えにくい部分を再現したって訳ですね。
次回【平和への礎 編】へ続く

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前回のあらすじ−
「WORLD TANK MUSEUM for GAME 東部戦線」について語る軍服プロデューサーS(以下、軍P)。
どうやら、複雑化の一途をたどるSLGのシステムに、一石を投じる作品となるのが本作だということだ。民間人M(以下、民M)との尋常ならざる問答が幕を開けたのであった。
軍P: その通り! 戦車単体では歩兵に苦戦するとか、旋回砲塔戦車は歩兵にまとわりつかれても対応できるが、突撃砲などの砲塔固定車両では袋叩きになってしまう所まで再現…というか、自然に発生してしまうのだ! さらにソ連軍の損害を気にしない悌団波状攻撃も再現している。これはソ連赤軍の野外教令でも・・・。
民M: も、もしかして、Sさんってめちゃくちゃ軍事マニアですか?
軍P: ふっ…なにを今更。私は、その軍事マニアでも戦史や部隊編成/運用といった方向を得意分野とするマニアである! その筋でも名が通っていると自負しているのである!
民M: まったくこの人は普段なにをやってるんだか……他に特徴はないんですか?
軍P: うむ、ストーリーも特筆ものである。ミリタリーマニアの誰もが欲していたが、なぜか今まで創られなかった「敗戦の坂を転がりつつ最期まで戦い抜くドイツ戦車部隊」がテーマである!
民M: え? なかったんですか? 一番ありそうな感じですが・・・
軍P: 同一テーマの作品はあったが、ストーリーが若干希薄であり内容もSLGに徹していたのだ。だが、本作はキャラクター主導によるストーリー展開で、あの独特なドイツ東部戦線の雰囲気を再現しまくってるぞ! まさに「教育してやる」な感じである。
民M: でも、最期は敗戦でしょ?
軍P: そこが良いのだ!
民M: そういうものですか・・・
軍P: そうだな。ほら、ロボットアニメでもあるではないか。まさにドイツ軍がモデルであろう敵軍をテーマにしたゲームまで発売されている。
民M: あーっ! そうか、ガn

ぼぐっ★

軍P: 教育してやるっ! 公の場で口走ることではないっ!!
民M: だgクslkrhgm@krp…痛ぇヨぉ。
軍P: さらに今回はユーザーのために軍事資料本を永久特典として付けるぞ!
民M: 何も無かったかのように続けるな! どうせ資料本って言ったって、たかがオマケ。よくある戦車の解説書でしょ?
軍P: バカモン!! 俺のケ…いや、もとい…この資料本は確かに戦車の解説はある…しかし、それだけではないのだ! なんと1943以降のゲーム内で扱う東部戦線の戦史をきっちりと掲載してある! これにより戦史の初心者でもゲームのバックボーンを理解でき、よりゲームが楽しくなるのである。さらに、独ソ両軍の各作戦の戦闘序列(参加部隊)や部隊編制も記載! 軍事マニアにとっても貴重な資料である。
そのボリュームは、なんと160頁! たかがオマケというレベルではない! すなわち、これ1冊手元にあれば、東部戦線の概要は完璧なのである!
民M: ほーぉ、私でも大丈夫ですか?
軍P: 無論である! これを読み終えたとき、貴官は立派なマニアへと成長を遂げている事であろう。
民M: そ、それは喜んでいいのでしょうか?
軍P: 当然である。かの世界的に有名な戦史研究家リデル・ハートも「平和を欲するなら、戦争を理解せよ」と語っている。これは真実である。貴官も平和が一番と思っているだろう。ならばこのゲームをプレイし、資料本を読み、平和の真理に近づくのだ〜!
民M: ぬー、確かにこの過ちを繰り返さぬ為にも、知っておくことは大切なことですね。
なんだか言いくるめられたような気がしないでもないけど。
軍P: わーはははは。このコラムを読んでいる諸君も覚えておきたまえ。

「平和を欲するなら、戦争を理解せよ」(リデル・ハート)

では、諸君! 戦場で会おう!
次回【感涙に咽ぶ60年目の師走 編】へ続く

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前回のあらすじ−
「戦場で会おう」と言い残し去っていった軍服プロデューサーS(以下、軍P)。
平和への礎が築かれたかに思えた。しかし、彼は戻ってきた。
防寒コートに身を包み、鉄の塊を抱え、戦場から還って来たのだ。
民間人M 
(以下、民M):
あれ?なんだこの鉄の塊は?うわー、錆で真っ赤だ。
軍P: バカもーん!気安く触るでない!
民M: おあっ、出た!
軍P: 出たとはなんだ。出たとは。
民M: こんなとこに粗大ゴミを置いたの、あなたですか?全く困りますよ…。
軍P: なっ!な、な、ななななんという事を!言うに事欠いて粗大ゴミとは!
民M: 粗大ゴミじゃなかったら、なんなんですか。
軍P: では教えてあげよう。これはな、なんとWW2独軍パンター戦車の後期型キャタピラなのだぁ〜!
民M: うえっ、この鉄クズ、イヤ、赤錆の塊があの噂の…………本物ですか?
軍P: 貴様は、購入者キャンペーンのお知らせを見ていなかったのかね!
もちろん本物である。この赤錆は戦後60年という歴史の証明でもあるのだよ。それこそ博物館に置いてあってもおかしくないモノなのだぞ。
民M: へー、本気で貴重なものなんですね。
軍P: うむ、その通り。ちなみに、これはキャラピラの1枚にすぎないのだが、ほれ、持ち上げて見たまえ。
民M: これを?えーと、よいしょっと…ぐわ!重いっ!
軍P: そうだろうとも、なにせ10Kg以上はあるからな。戦車は、こんなキャタピラを何十枚も繋げて走るのである。整備や修理の時は、もう大変なのだぞ!
民M: 幅も70cmぐらいあるし、戦車の巨大さが分かりますねー。
よくこんなモノ担いで来ましたね。そもそも、どこから手に入れたんですか?
軍P: もちろん合法的に入手したものであるが、経緯詳細に関しては機密事項につき、お答えしかねる。
民M: うあぁ〜〜、怪しさ爆発な答えだし……
軍P: 安心せい、この間、会社に泊まりこんだ時も、横にこれを置いて寝たのだが、残念な事に「なにも出なかった」しな。
民M: こ、怖い事言わないで下さい!でも、これプレイステーション2用シミュレーションRPG「WORLD TANK MUSEUM for GAME 東部戦線」の購入者に本当にプレゼント品なんですよね?
軍P: むっ、いきなり告知臭さがただよってきたな。まぁよい。既に応募してくださっている方もいるのだが、締め切りが近づいているのでな。ここいらで応募者諸君への感謝と、締め切り前の呼び込みをしようと思ってな。
民M: えー、みなさん。という事で「実物パンター戦車キャタピラプレゼント」は12/31大晦日消印有効です。ネットでの応募は元旦になる前に締め切りになります。詳細は取扱説明書に明記してありますので、ふるって…いや覚悟の上ご応募ください。
軍P: 民間人Mよ。どうせ、会社は正月休みだろう。年明けてから送ってもオマケしてやるのだぞ。正月の郵便事情もあるだろうしな。
民M: そら、そうですね。でも、それは小声で言ってくださいね。
ちなみに今までのキャタピラ応募者は、30代、40代の方が半数以上ですね。
みなさんボードゲーム世代なのかな?
軍P: 諸、諸君! 諸君等の勇気に敬意を表する!!
うっ、うっ、ありがとう!
本当にありがとう!
そして、集え!若者よ!
シミュレーションボードゲームの命脈は諸君等に懸かっているのだ!
民M: 泣くなよ、軍P。
ともあれ、みなさま。どうぞよろしくおねがいします。
良いお年をお迎えください。

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※当コラムの内容は実在の人物とは関係ないわけではありませんが本人達の名誉の為に多少脚色しています。