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職業:【シナリオ@トレーダー】2005年5月6日 |
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戦車のプラモデルを組み立て、ありえない塗装や無茶な改造を施し、国や時代を無視したジオラマを作って喜んでいた子供がいました。
子供は少年になり、戦車に乗って戦うRPGが発売されるや、喜んで遊びました。
当然「2」も喜んで遊びました。
「1」のリメイクも、やっぱり喜んで遊びました。
更なる続編は……まぁ、色々あって結局遊ぶことはできませんでした。
仕方がないので、ということではありませんが、少年はいい大人になってからも、昔のゲーム機を引っ張り出してはそのゲームたちを遊んでいました。
そのとき彼は、まさか自分がそのゲームの新作を手がけることになるとは、これっぽっちも思っていなかったのです……。
みなさんはじめまして。
『METAL SAGA 〜砂塵の鎖〜』で、企画とシナリオを担当しました武藤といいます。
ここはスタッフの声を紹介する場所だということなんですが……何せ発売前ということで、自分が話せることはほとんど無かったりします。すみません。
皆さんが期待するようなことは、今後発売される雑誌やオフィシャルページなどで発表される情報、そして『なぜなに!?メタルさん。』などを通じてお話するようなかたちになると思いますので、今後ともよろしくお願いします。
しかし、これだけの内容では色々なところから怒られてしまいますので、今回は企画のコンセプトについて触れてみようと思います。
『METAL SAGA 〜砂塵の鎖〜』の企画コンセプトは、以下の2つになります。
1. 旧作のイメージを壊さないようにしつつ、新しいことを行う
2. プレイヤーの当事者性を大切にする
「1.」については、“旧作のイメージ”と言ってもひと言では表現しきれないものです。旧作はプレイヤーの想像力を刺激するいいゲームでしたから、思い入れのある人も多く、それこそ十人十色のイメージが存在しているはずです。イメージを100%変えない・壊さないというのはさすがに無理ですから、その上で新しいことを行うというのは、非常に難しいところでした。今回、そのあたりがどうまとまったか? これに関しては、ここで言葉を尽くすよりも実際に遊んで確かめて欲しいと思います。
「2.」については、プレイヤー(つまり、あなたです)が主人公となって“この物語は自分のものである”と思うことができるかどうか? ということです。
主人公になるということは、主人公に対して感情移入をするということではありません。ゲーム中の一人格である主人公に共感しつつ物語を追体験して感動や達成感を得るのではなく、ゲーム中の一人格である主人公となって自分で物語を創り、感動や達成感を得る。それができるようなゲームにすることが、本作における「プレイヤーの当事者性を大切にする」ということです。
さて、長くなってしまいました。自分に次の機会があれば、その時はシナリオのテーマについてお話したいと思います。
次回は【ディレクター@賞金首】です。
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