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第 九 章   贄 の 血
 
 
 
ご注意!
本章以降には10月21日発売予定のゲームストーリーのネタバレの要素が多く含まれておりますので、ご了承いただいた上でお読みいただきますようお願いいたします。
「ともかく、まずはここから出なくちゃ」
 そう言ってわたしは立ち上がり、葛ちゃんの手を引っ張って立たせた。いつまでも井戸の底にいて帰ってこないとなると、サクヤさんだって心配するだろう。
 そう思いながら井戸に絡みつく蔦を手にとり、わたしたちは暗い淵からの脱出を開始した。
 井戸から出るのはさほど難しいことではなかった。元々体重の軽い葛ちゃんとわたしだったからだろう。それに蔦の強度も高く、わたしたちが登っている間も切れることがなかったからだ。
 とは言え、もやしっ子のわたしにとってはいささか疲れる一仕事だ。先に登りきった葛ちゃんに手を貸してもらい、ようやく井戸の口に這い出たそのとき、どこからか鈴の音が聞こえてきた。
 鈴――。
 群雲が天上の月に差し掛かり、月明かりが陰る。
 鈴? お屋敷には吊ったけれど、どうしてこんな場所で?
 そう思いながら、わたしは葛ちゃんを急いで抱きしめ、自分が今這い出てきた井戸の淵を見つめた。
「ごきげんよう。贄の血をひく羽藤の末裔」
 月が隠れたあとの夜闇を伝い、どこからか聞こえてきた女の子の声が耳朶を打つ。それはとても可愛らしい声だったが、急に耳元で囁かれたようにも聞こえ、腕や背中の産毛が瞬時に逆立った。
「ふふふふ」
 鈴を転がしたような、少女の笑い声が続き、それを継いで本物の
 

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