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「いつかのひかり」

満ちる黄昏 溶ける面影
琥珀の世界 閉じ込めた
遠すぎる記憶 探してわたしは 歩き出す

旅路の果てに 見つけたあの日
終(つい)に手にした 温もりは
朝露に飲まれ 形をなくして 消えてった

流れる忘却の川(レーテ)が 隔てる彼岸に
たたずむ悲しい 目をしたあのひと
あふれる想いが こたえを求めて 呼ぶ

すべては泡沫(うたかた) 触れえぬ幻
それでもわたしは 現(うつつ)と信じて
いつかのひかりを 心の深くに しまうから

優しい日々を 残した写真
広がる赤に 飲み込まれ
大切なものを なくしたわたしは
夢に 欠片求め

目覚めた朝に 頬に残った
涙のあとが 唯一の
いつかに近づく 微かな手掛かり
それでも 思い出すよ――あの光景(ひかり)を

傾く陽射し 遠くひぐらし
はしゃぐわたしの 手をひいて
優しい笑顔で 隣を歩いて くれたひと

家路を辿る 道の途中で
ふと足を止め 振り返り
伸びたふたつの 影 ひとつに重なり 焼きついてた

夕陽に染まった あなたの横顔
みつめるわたしも 茜に色づき
交わした約束 大事にしまった 胸

すべては泡沫 儚い夢でも
心に抱(いだ)いた 温もり確かに
いつかのひかりは わたしを包んで くれるから

眠りの淵に 浮かぶ小船が
岸へと向かい 走り出す
眩しい朝日に 目覚めたわたしは
滲む 涙ぬぐい

見上げた空に たゆたう月が
満ちて欠けてを 繰り返す
季節は移ろい 思い出遙かに
それでも 忘れないよ――あの光景を

曲:MANYO
詞:麓川 智之