×月×日午後4時6分
猫が丼にされるという凶悪な事件が起こった。
被疑者は齋藤マサル(仮名)。 近所には大の猫好きで知られ、猫男爵と噂されるほどの男だ。
出前で頼んだ丼を返さないというみみっちい犯行により別件逮捕。 「ねこ丼」の件は余罪として追求しているところだ。 キミはこの事件の取調官として、齋藤からの自供を導きだしてもらいたい。
奴はもう追い詰めたも同然だ。 後は証拠を突きつけて、ゲロ(自白)させるだけさ。
おまえさんの落シのテクニックをみせてくれよ。
被疑者齋藤は、○月×日あけぼの食堂へ出前を頼んだ。 被疑者がいつも利用している食堂で、直接出向くこともあれば出前を取ることもある。 この日は出前だったが、店員が丼を引き取りに行くとそこにはお盆しか置いていなかったということだ。 被害にあった食堂の店員に聞いたところでは、
「いつもはいいお客さんなんだけど、その日はちょっと様子が違っててねぇ。いきなり、子供の頃に飼ってたネコの話なんかを始めちゃってねぇ。こっちも仕事があるからトレーだけ持って退散したんだけどねぇ。 そうそう、注文したのはカツドンですよ。あの人、いつもカツドンなんですよぉ。なんでいつもカツドンなの?って聞いたらね、お店で“いつもの”って言うだけで注文できるようになるのが夢なんですって。ちょっと変わってるわよねぇ……」
おばちゃんの話は3時間続いた。
カツドン
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協力:猫のまほう 東京西五反田店